2018年10月25日木曜日

くみたてLabとFOSTER Alliance Program. ~ KL-Protoをスタートとして 〜

10/27〜28にヘッドホン祭が開催されます。くみたてLabも参加することは先日告知しました。
くみたてLabがブースを構える14階に、ちょっと「おや?」っと思うブースがありませんか?
そう、FOSTER Alliance Programという企画を引っさげて出展されているフォスター電機さんです。



この企画については先日プレスリリースがありましたが、(AV watchの記事はこちら)詳細はブースや当日の発表にて、という事みたいです。
なかなか面白そうな企画ですよね。

くみたてLabとフォスター電機さんとの関わりは、KL-REFと古くはTRIOから。
低域において良好な歪率をもつFoster電機製ダイナミックドライバを2機水平対向で設置するというアイディアで、
今までにない低歪なモニターIEMが完成しました。フォスター電機さんのご協力を得て、
FOSTEXブランドとして部品供給がされたことを発表することができました。
KL-REFのフェイスプレートにはくみたてLabのロゴと共に、Powered by FOSTEX の文字がキラリと光ります。

既に発売していたTRIOにも、正式にフォスター電機さんからダイナミックドライバの供給を受けたことをアナウンスしました。



KL-REFとTRIOに搭載しているダイナミックドライバは直径9mmのユニットで、
フルレンジで使ってもよし、BAドライバの不得意な超低域〜低域までをサポートしてもよし、という万能なユニットでした。


KL-REFやTRIOに関しては、筐体設計や音響設計の完成度の高さとも相まって、
発売から3年半たった今でも色褪せないIEMになったと思います。

そんな完成度の高い2機のIEMがあれば、これ以上のハイブリッド機の開発は必要無いんじゃないか?
正直に言って、ここ数年は個人的にそういう思いを持っていました。

そんな中、先月の頭にフォスター電機さんから冒頭のFOSTER Alliance Programのお誘いをいただきました。
REFやTRIOに使った9mmドライバだけではなく、さまざまな直径のユニットをテストとして供給いただけるとのことでした。
一方、くみたてLabからは、ユニットを使った際のレポートなどの情報提供をすることになります。
フォスター電機の方からは、KL-REFのユニットを供給いただく際も、社内で大変苦労された様子をうかがっていました。
そんな中、FOSTER Alliance Program という思い切った企画を今回ご提案いただいたことは非常にうれしいことでした。
ぜひともやってみたい!という思いが沸き起こり、一番チャレンジングな14mm径のユニットを使い試作品を設計しました。

それが、今回フォスター電機さんのブースで展示いただく『KL-Proto』です。
 今回は残念ながら皆さんに音を聴いていただける試聴機の形で出すことはできませんでしたが、
音の傾向としてはKL-METEOのチューニングに似せ、「低域の担当をBAドライバから大口径のダイナミックに置き換えたらどうなるか?」
という素朴な疑問のテストとして製作しました。個人的には、4年前の「問屋DD-KAI」
というIEM以来のハイブリッド機開発になり、難しさとやりがいを感じました。
まだまだ完成度が低いですし、勉強しなくてはいけないことがたくさんあります。
踏まなくてはいけないステップが10あるとしたら、まだ1ステップを踏んだか踏んでいないか、そんな段階です。
音についてもまだ何にも決まっていません。

フォスター電機のエンジニアさんのご協力も得ながら、少しずつ形にしていければと思います。
何年かかるか分かりませんが、くみたてLabにしかできないものづくりができたら。
そんなわけで、ヘッドホン祭当日は「FOSTER Alliance Program」にもご注目ください。
よろしくお願いします!