2014年3月22日土曜日

『問屋DD-KAI』の詳細公開!

にわかにご注文とお問い合わせを受けるようになった
『問屋DD-KAI』。IE800とともにダイナミックドライバ派の
方の注目を集めているようです。


今回はこのセルフレビュー的なものを。
そもそも、問屋DDってなんなのって話ですが、
上海問屋で買える、Dドライバを2機つんだイヤホンのことです。


あるいは、

Brainwavz R1

という機種も明らかに問屋DDと同型なのでw、
こちらからも作成可能です。  
ご注文の際は、いずれかの機種をインプレッションと同梱して
弊社に送ってください 

 問屋DDに至っては、なんと¥1499!
しかもセールで¥1000きってるんですね・・・
 とにかく安い上にDドライバを2機積んでるのでなんとも満足感の高い機種。
ただ、装着感がわるいので、きちんと装着したときの音を知りたいものですね。

しかしこいつを殻割りすると、他のD型と同じく
高域の待ったく出ない機種になってしまいます。
ここは、BAドライバの出番でしょう。


追加するのは高域に1機、中域に1機。
ダイナミックはあくまで最低域~低域を鳴らすウーファー的なものと
割り切って使ってます。


 周波数特性はこちら。6kHzのピークは
カプラが原因なので、本来はそこにピークは出ません。(後日差し替えます。)
問屋DDですが、意外とマッチングもよかったりw
200Hz以下の音圧はいかにもダイナミックって感じです。

ハイブリッド機というと、とにかくダイナミックの
存在感がつよくて、中高域までダイナミックの音でマスクされる
機種が結構多いイメージです。
この機種は、そういうハイブリッドの音にだけはしないように設計してみました。


 ベントホールはMMCXの横に設けてあり、
フェイスプレートのデザインを邪魔しないように配慮しました。
音導管は4つ。せっかくなので、2つのダイナミックはそれぞれ独立の音導にしてあります。

ポタ研でも「これくらいの低域の暴れ具合だったら全然あり」
「むしろバランスとれてるんじゃないか」という意見をいただきました。
会場は結構ラウドな環境でしたから、外で使う分には良好なのでしょうね。


 価格は¥54800. お得ですよw
ダイナミックは知見を溜めている最中なので、
これをもとにどんどん発展させていきます!

2014年3月18日火曜日

KL-カノン スイッチオプション・コンセプト

「KL-カノンのスイッチオプションってどんなもの?」
というお問い合わせを多数いただいております。
が、現在、製品の強度に不安な点があるので
注文受付を一時停止させていただいております。

コンセプトとしては以下のようなイメージです。


スイッチといっても、スライドスイッチ等ではなく、
フェイスプレートの一部を取り外すことで、ドライバの構成を変えます。


スイッチ部の取り外しは、ネジを緩めることで
行います。ピンソケット部の保持だけでは
不安だったので、ネジを取り付けました。
ただ、このナット周りの強度が確保できませんでした・・・
ナット自体は樹脂で封入しているのですが、それでも
陥没したり、シェル内に落ち込んだりします。
これが解決できればいいんですが。

 
スイッチは三種類あり、それぞれ4ドライバ、5ドライバ、6ドライバ
の構成が切り替えられます。この辺は色による識別を
できるようにしたいですね。



5ドラ状態と6ドラ状態。ネジ部は掘り込みが有って
フェイスプレートとツライチになるように細工しています。


5ドラと6ドラ状態の比較。ドライバの切り替えによって
音場や低域の量感が変わります。
ドライバが増えると、よりフラット傾向になりますね。


コンセプトとしては面白いのですが、
現状では「製品としての強度」が確保されてません。
あと作るのに時間が掛かりすぎです・・・w

スイッチ部をもうちょっと簡単な機構にして、
3Dプリンタなどの自動成形を利用すれば
強度確保と時間コストの削減ができるかもしれません。
・・・ソリューションを持った方、いらっしゃいませんかね?

製品として万全を期すために、しばらく
改良を重ねたいと思います。
経過報告等はブログでするので、ご注目いただければ幸いです。


2014年3月10日月曜日

ダイナミック狂想曲・・・

ポタ研でも高評価をいただいた問屋DD-KAI。
ダイナミックならではの低音が、やはり皆さんの
耳に訴えかけるようです。


ただ、ダイナミックの扱いは結構むずかしいのです。
多くの場合、IEMを殻割りした時点で、元の音とは
違うものになってしまいます。問屋DD-KAIではそこを割り切って、
D型ドライバはあくまでウーファー的に使ってます。


こちらは、いつもお世話になっているみっきーさんから
いただいたゼンハイザーのIE800.
筐体の一部がかけており、「お好きなようにどうぞ」
との事でした。実験的にこれをカスタム化してみます。


ユニバーサル時の周波数特性。わずかあれだけの欠損で
マッチングがこれだけずれます。
仮に殻割したとすると、2kHz以降はほとんど出力されないような
ものになってしまいます。周波数特性から、 10kHz以上の
特性が良好であることが伺えるので、これをなくしてしまうのはもったいないですね。



 ということで、筐体ごとシェル内にぶち込んでしまいます。
この筐体がシェルに納まるかどうかは、オーナーの
耳の形状に大きく左右されます。シェル内は「一回り小さい耳穴 」
ですから、よほど耳穴が大きくてまっすぐな人じゃないと
納まらないですね・・・


てことでドスン。耳道がまっすぐで、かつ太さがないと難しい。


こうみると、ベントの形がかわいいですね。
これもデザイン的に生かしたかったんです。

 ノーマル版との比較。挿入がやや浅くなっているので
6kHzあたりにピークが発生しています。ただ
10kHz以降の音圧は上がってます。
欠けた部分を樹脂で埋めたので、マッチングも回復。

「 ダイナミックをカスタム化してくれないか?」
というお問い合わせは結構いただくんですが、
これを正式なサービスとしてはじめるまでには
まだまだ克服しないといけない課題がありそうです。

しばしお待ちを。



2014年3月7日金曜日

みなと補聴器様に試聴機を置いてもらいました!

「サンカやカノンはどんな音なの?」 「試聴機は無いか?」
といったお問い合わせを多くいただいております。
ここで、関西圏にお住みの方に朗報です。

みなと補聴器様の店頭に、試聴機を置いてもらいました!


 試聴できる機種は「KL-サンカ」「KL-カノン」「KL-アカラ2014」です。
ただし、試聴される際には
事前にご予約が必要です!

KL-カノン
KL-サンカ
KL-アカラ2014

みなと補聴器様といえば、国内では3番目にカスタムIEM作成業務を
始めておられます。試聴の際は、カスタムIEMに造詣がある店長さんと
対面でお好みの音をじっくりと探ることができます。
これは東京にもない環境ですね。
またくみたてLabとしても、試聴されたお客様からの要望の声を
汲み上げる機会と場所をいただくことができました。
 これは本当にありがたいことです・・・。

関西圏にお住まいの、カスタムIEMにご興味がおありの方々。
みなと補聴器様にぜひ行ってみてください!
カスタムマニアがひそかに集まるスポットらしいですよw

みなと補聴器様では、試聴のみならずインプレッションの採取と、
店頭でのご注文ができます。
今後、弊社製品に関する資料もおいてもらう予定です。

ただ、最後にもう一度だけ。補聴器販売店様は
ご好意でカスタムIEM業界に協力いただいているので、
事前のご予約は必ずお願いします。
また、キャンセルされる場合も、その旨の連絡をお願いいたします。

会社設立からもうすぐ一周年ですね。
まだまだ面白いことを企画していきますので、
これからもよろしくお願いします!