2013年1月19日土曜日

甦る?UE10pro

2013年一発目はこのネタから。


私がカスタムIEMを知るきっかけとなったIEM。それがUE10proでした。
6年前にTF10proを買い、UEのことを調べてるうちに出くわしました。
当時TF10proは¥30000以上していましてw、これ以上高いIEMはさすがに無いだろう、
と調べていたのですが、なんと$900もするIEMがあるではないか。
当時のレートが1$=¥100ですから、じつに9万以上するIEMなわけです。
こりゃ手が出ないよ、とUMにTF10proをリシェルに出して、初カスタムIEMを手に入れました。

その後、SE530を手に入れたりしてユニバーサルのハイエンドに興味が移り、
完全にUE10proのことが頭から消えておりました。


ところが、昨年の暮。僕の勘違いからnTaQさんがUE10proを指摘、
そこで何年振りかにUE10proを思い出します。しかも、みっきーさんが
実機を貸してくださるとのこと。これは再現しなければ、と思い立ちます。
お二人のカスタムIEM賢人の方々、ありがとうございましたw


シェルも気合を入れて、赤で着色。後から染色法でやってます。
染色液は樹脂専用着色染料SDNです。
赤は扱いが難しく、あんまり濃く染めるとまだらになってしまいます。


実機を貸していただけたので、ネットワーク情報もバッチリw
さすがに大公開はしませんが、どうしても知りたい方はメールなりDMなりで。
パーツの配置も本家を模してます。
実は、ネットワークはUMのAeroと殆ど同じ。UMも、音作りの面でUEを参考にしたのでしょう。


フェイスプレートもちょっと凝った物を。最近取り組んでるアルミプレート。
シェル外径より1mmくらい小さくカッティングします。
完全な鏡面は難しいですが、雰囲気鏡面くらいには磨き上げます。
シェルに慎重に貼り付け、隙間をUV樹脂で充填します。
少し小さくカッティングしたのは、周りを樹脂でコーティングするためです。


今回はアートワークもつけます。僕が持っている靴の7割はアディダスなんですが、
これはアディダスが好きだからです。IEMにもアディダスを施します。
ゼンハイザーのHD25にもアディダスバージョンがありますが、あれも欲しいです。
アディダスには二つロゴがあるらしく、それが上記の二つ。
右だとサッカーシューズっぽくなってしまうので、今回は左を採用。


A-Oneからでてるインクジェット用ラベルシールにプリントアウトし、
フェイスプレートに貼り付けます。貼り付けたら、一旦薄く樹脂でコーティング。
これだけでは終わりません。さらにIEMのコネクタ部周辺をクリアブルーで塗装。
樹脂で一旦コーティングしたのはこのため。


なんちゃってグラデーション塗装。スプレー缶でグラデーション塗装ができるのか
という議論があるらしいです。これは、マスキングで二段階くらいに分けて塗装した後、
2000番くらいのサンドペーパーで削って擬似的なグラデを作ってます。


UE10proはTF10proとは違い、低域用ドライバにCI22955が使われています。
並列なので、交差するように配線。シェルに詰めますが、今回はFitEarみたいに
樹脂をシェル内に充填。強度を高めます。水中花みたいで綺麗。


高域ドライバはUE-Highと同じものだと判明した2389を使います。
センタータップを使用すると、UE-Highと全く同じ特性を示します。
本当はジャンクから取り出したUE-Highを使うともっと雰囲気がでますが、
それはまたの機会に。


完成!アイフォンカメラではこれが限界・・・いや、腕がたりませんw
赤、青、シルバー、アディダスでなんとなくキューバっぽいイメージです。野球の。


上がみっきーさんの実機、下が僕の再現です。結構違いますがw、
まぁ高域のグラフなんてカプラで変わるしね。と勝手に納得。
パーツが同じでネットワークも同じなんだから、全く同じIEMなはずですw

さて、肝心な音はというと、これが素晴らしい。
TF10proのイメージとは全然違い、綺麗な高域と締まりのある低域を
高次元で両立してます。しかも音場は広い。
これでカスタムIEMのスパイラルは止まるんじゃないか、と思えるほど。
6年前に奮発してUE10proを買ってれば、自作に走るきっかけさえ生まれなかったかもw

それくらい気に入っています。ご協力いただいた方々、有難うございました。
重ねて御礼を申し上げます。