気付いたらUltimate EarsのIEMが3つ揃ってたので、レビューします。
といっても、正規品はUE18proだけですがw
①UE7pro-プロト
詳しい製作記は以下をご覧ください。
音の傾向:低域~中域厚め。ただ、高域のキラキラ感はそれなりにある。
音場:UEのIEMでは珍しく?音場はせまめ。nTaQさん曰く、こういうCIEMは珍しい、との事。
ドラムやベースはもちろん、ボーカルも非常に近く聞こえるので、
ステージモニターとしては使いやすいのかもしれない。
反面、リスニング用途として使う場合、よほど低域が強いIEMが
好きな人以外は満足しないと思います。ウォーム系が好きで
ボーカルとの距離は近めが好き、という方には許容範囲か?
2015をCIに変えるとまた別の印象になりそう。
まぁ、これが正規品と同等かどうかは分かりませんので、参考程度にw
10k付近の盛り上がりは中々。2k付近の盛り上がりがウォーム系の傾向に?
②UE10pro
今年一発目のネタとして作った、UE10proのリバイバル。
色んなケーブルを抜き差ししたり、ハードに使いまわしていたら
コネクタが少し内部に落ち込んでしまいました。
そこで、分解してリシェルをすることに。
在りし日のUE10pro. 粉々になってしまいましたw
慢性的なCI不足と2389不足なので、新しく作り直すよりもドライバ再利用しました。
MMCXはaitendoメスではなく、オヤイデ・メスを使いました。
耐久度は上がったかな?
また、今回はUEやJH、UMなどを真似て、高域側の音導出口を広げてます。
コーティングサイドに堕ちたので、ツルッツル。
CIの型番もバッチリ確認できます。また、エアブラシを使ったので
フェイスプレートのグラデーションも綺麗に出来ました。
音の傾向:バランスの取れた、フラット~やや低域寄りなIEM。ただ、高域のキラキラ感は
随一で、低域の量感を感じさせないほど。自分のリファレンス機になってます。
オフ会でオリジナルをお貸しいただいたみっきーさんに音をチェックしてもらいましたが、
OKをいただきましたw
音場:広め。TF10proよりやや狭いか。ただ、高域の煌びやかさが
解像度高めの印象を与えるのか、非常にすっきりとした音を鳴らします。
うーん、ディスコンなのが惜しい。
ただ、コイツは夏コミ本の中心的話題になりますので、お楽しみに。
びっくりするほどのマッチングの良さw 10k付近は
カプラによって変わるんでなんとも。
③UE18pro
はじめてのメーカー製IEM. これまではUMのリシェル物しか持ってませんでした。
在りし日の、というか他人の耳型のUE18pro. 中古とはいえ60k近くした物を
バリバリ行くのは勇気がいりますが、早く音を聴いてみたいので、えいやっ。
UE18proを分解するブログはあんまないでしょうね。
しかし、シェルが硬い硬い。耐久性はありそう。
しかも、基盤に樹脂がべったりです。これでは回路の解析ができない。。。
なんと、チップインダクタ(コイル)らしきものが使われてます。他に採用しているIEMって
あるのかな?Westone3にも計測できない素子があったんですが、あれもコイルかなぁ。
ノイズの面で不利、といわれてたチップコイルが採用されてたのは少々驚きです。
あとチップ抵抗がありましたが、こちらのブログから伺える抵抗値とは
違うものでした。やはりUEはロットによってちょこちょこ手直しをしているようです。
ウーファーと思われるベント付き3300とTWFKは同じシリコンカバーに
収められてます。ベントつき3300にはUE11proと銘打たれており、
おそらくUE11proと同一の物なのでしょう。
2389ことUE-highは直列で使われてます。歪み改善を狙ってるんでしょうか。
ところで、UE18proのTWFKは60232となっていて特注ナンバーですが、
これはUE700rと同じです。つまり、回路の解析さえできればジャンクから作れる?
3300のスパウトには、もの凄く内径がちいさいチューブが挟まってます。
これは物理的にハイカットしようという試みでしょうね。
コイルを使ったネットワークといい、あの手この手でハイカット(ローパス)を
しようと言う事でしょう。使われてるフィルタはグレーの330Ωで、
ホワイトの680Ωの約半分。ぱっと見、色の区別がつきませんがw
せっかくなので、コイツを再利用します。こういうメタルパーツがあると
手作り感が一気になくなりますね。製品としての完成度を上げてくれます。
ちなみに、これの片いっぽをどっかに落としてしまい、部屋中を
捜索するという事案が発生。結局椅子の肘掛のあたりに挟まってましたが、
ゴミ箱のなかのごみをひとつひとつ精査するなど大騒ぎでした。
音の傾向:中~低域寄りのすっきりとした音。高域のキラキラ感はほどほど。
聞き疲れはしないだろうなぁという音。低域はベント付き3300が一身で担当しているが
かなりの量。しかし、ファットというよりは引き締まった低域です。結構好み。
音場:UE18proで素晴らしいと思ったのがこの音場表現。とにかく広く、
これが解像度が高いという印象に繋がっている。低域の扱いが、音場に
関係するんじゃないか、と思います。
リシェルした後で、高域のマッチングは改善しました。
チューブの長さや拡張ポートも厳密に長さをあわせた効果でしょうか。
UE3兄弟は、これからも仲良し。