気の利いたタイトルが思いつかなかったのでタイトルそのままw
twitterとかスレで「チューブの長さやフィルタ位置で全然音がかわるよ!」
ってレスを結構頂いたんですが、「うっそだー?」と正直思ってました。すみません。
そこで、これを確かめるべく、ちょっと実験をしてみました。
使用するドライバはSonion2389 。なんか1個余ってたからw
チューブ内径は2.0mm 。Westoneで購入したチューブ。
で、最初は0mmから始めます。
ところで、今回はチューブ長さとフィルタ位置という、完全に自作erにしか役に立たない
情報かと思い、記事を読むのやめようとしたそこの貴方。
読んでいけば分かりますが、特性が結構変わる事がわかります。
このグラフを参考に、メーカーにフィルタ位置やチューブの長さを
指定してみては?・・・調整結果に責任は持ちませんがw
緑は10.0mm |
緑は25.0mm |
0.0mm~10.0mmで、3kHzの山はあまり動きません。
ただ、6kHz付近と10kH以降はかなり違います。
音導チューブを0.0~10.0mmくらいの長さにするのはあまり現実的では有りませんが、
高域のピークが中域側にずれてくるのが傾向としてありそうです。
15mm~25mmくらい。現実的長さとしては10.0~20.0mmくらいでしょう。
ここではかなり傾向が変わってきますね。
まず、あまり変化の無かった3kHz付近の山も動いてきます。
さらに、6kHzの山は4kHz付近まで移動し、3kHz~6kHzにあった谷が
浅くなってきます。これは結構な変化です。
25.0mmだと、こんな風にシェルから出ちゃうのでw、あまり現実的ではないですね。
さて、2389についてもう一つ試したいことが。こいつは実はUE-highではないかと
自作界隈やカスタムIEMマニアの間では噂されてきました。今回それを検証してみましょう。
音導チューブは10.0mmで測定。
うーむ、かなり近い。しかし、これだけで同じといってよいものか・・・。
ところで、2389にはCentertapなるものが付いています。中央の半田タップの事。
UE-highはこのCentertapが使われてるんですが、写真のように2389の
Centertapを使うとどうなるでしょうか。
これは完全一致でしょう。ちなみに、UE-highの右側のタップを使って2389との比較も
してみたんですが、これも一致。スクショ取り忘れましたがw
ここに、「Sonio2398=UE-high」の噂は真実であると証明された?
次に、チューブ内のフィルタ位置がどれだけ波形に影響を及ぼすのか検証します。
シェルの音導孔を起点として、ドライバギリギリまで行ってみます。
チューブの長さは25.0mm 。
緑は10.0mm |
緑はドライバギリギリ。 |
フィルタレスで計測していたときと音量などは変えてません。
フィルタはコレだけ変わるのですね・・・。
しかも、フィルタの位置をドライバに近づけていくとピークが増えたりずれたりします。
これだけみると、フィルタ位置の方が、波形に与える影響はチューブ長さより大きい?
どんどんドライバに近づけていくと、7kHz付近の山が消えてしまい、
その代わり10kHz以降に大きい山が出現しました。
うーむ、ドライバに近づけると高域にピークが発生するのが悩ましいですね。
逆ならシェルに詰めてからでも調整しやすいんですが・・・w
まとめると、
・チューブを長くすると、特に6kHz以降のピークが中低域側にずれる。
・フィルタの位置をドライバに近づけていくと、5k~10kHzのピークを
減らす事ができるが、10kHz以降のピークは大きくなる。
・2389とUE-Highは同一のもの。
自作erやこれからカスタムIEMをオーダーする人の何かの参考になれば幸い。