2012年11月25日日曜日

IEMお泊り会:周波数特性

nTaQさん、みっきーさんからお貸しいただいたIEMズ。
全部あわせるとなんと7個にもなります。
個人宅に自分が装着できないIEMがこんなに集まることは
そうそう無いんじゃないでしょうか。


アンプはRSAのThe Tomahawk for IEMs 。
実家にほったらかしにしてあったので回収してきました。
Wavespectra&Wavegeneを利用して周波数特性を測ってますが・・・
アンプの出力インピを測る方法がイマイチ分からないので、
コイツの出力インピを把握しないままの測定となってます・・・w
どなたかコイツの出力インピを教えてくれないでしょうかw 
・・・すんません、きちんと勉強します。


カプラは最近新調しました。振動板と音導孔先端までの距離を
そろえるために目盛を入れてますw 
内径9mmのカプラなんですが、これはちょっと太すぎるみたいですね。
7mmカプラだとIEMが入らない事が多いので変えちゃったんですが・・・
肝心の僕のIEMが測れなくなっちゃいました。また作り直そう。
チューブはコーナンで買いました。他にもホームセンターの
アクアリウムコーナーで売っているみたいです。

~ nTaQさんIEMs ~

・JH 10pro*3


聴いた感じでは、高音がシャリシャリした歯切れのよい音だったんですが、
グラフ的にも10k辺りの山が特徴的。

・UM Aero


nTaqさんオススメ?のUnique Melody Aero 。構成もCI+EDのオーソドックスな
ものでしたが、音はかなりお気に入り。


JH10pro*3とAeroの比較。青がJH10pro*3で赤がAero 。
nTaQさんによるとJH10pro*3とAeroは似ているとの事でしたが、
グラフで見ても殆ど同じですね。特注のCIはグラフからは伺えず、
特注のEDが10k付近で主張している感じでしょうか。

・UM Mage



最近大格闘中のMage。高域を担当しているTWFKは特注なんじゃないか
という説が出てきてます(自分の中で)。そもそも同じ構成、同じネットワークで
作っても、能率が合いません。手元に84さんMageもあるので、二つを比較してみましたが、
結構違いますね。

~ みっきーさんIEMs ~

・UE10pro


高域にかけて左右がマッチングしてませんが、これは右側だけドライバが故障し、
UEで修理してもらったからだそうです。同じドライバなんですが、
ロットによって結構音が変わってるんですね。低域のCIは同じ特性ですが。


兄弟だったり従兄弟だったりの比較。UE10proはAeroと近いみたいです。
AeroはJH10pro*3とUE10proのちょうど中間なんでしょうかw

・Heir Audio  8.A


こちらははっきり特注のTWFKを使ったHeir8.A 。
これと萌音はCIが直列で使われていました。直列と並列の違いは出てるでしょうか・・・。

・SensaPhonics 2XS


2k~5kのコブがすごい。RECD(Real Ear to Coupler Difference)を考えると
このコブがものすごいとんがりそうですが・・・w

・FitEar  萌音


これもコブがすごいですね。フィルタレスの2389?が
10k付近で主張してるんでしょうか。CI*2は直列ですが、
グラフから見る低域の量感はCI*2が並列のnTaQさんIEMs
とあまり変わりません。

さて、結構な数のグラフを挙げましたが、冒頭で述べたように
測定者が不勉強なのであまり意味あるデータになってないかもしれませんw
参考というか雰囲気を掴むことに役立てば幸いです。
お貸しいただいたオーナー様、ありがとうございました。

2012年11月21日水曜日

IEMお泊り会:みっきーさん編

nTaQさんIEMズ到着の翌日に、
impracticable theory 机上の空論』のみっきーさんにお借りしたIEMも到着。


お借りしたのは以下のIEM。

・Ultimate Ears : UE10pro 


・Heir Audio : Heir 8.A (1964Earsリシェル)


・SensaPhonics : Prophonic 2XS (須山リシェル)


・FitEar : 萌音(Monet)


もともとはディスコンになったUE10pro復活企画のために
UE10pro実機をお貸しいただくつもりだったんですが、
そのほかにも3つお貸しくださいました。なんとあの萌音まで・・・!

各IEMの詳しい音質はオーナー様のブログを(ry

・UE10pro


僕が高級IEMに手を出すきっかけとなったのは、ユニバーサルの
UE10proを購入したことでした。程なくしてカスタムIEMの存在を
知るのですが、3万以上出してイヤホンを買った僕ですら
10万近くするイヤホンがあるというのは信じられませんでした。
購入はあきらめて、UMにユニバの10proをリシェルに出すんですが、
まさかこんな形でカスタムUE10proに出会うことになるとは・・・。
みっきーさん、本当にありがとうございました。


カスタムUE10proは、ウーファーがCI22955*2なんですね・・・。
ツイーターはおなじみUE-highこと2389?これまた今度実験で検証してみます。
このUE10proは8年戦士らしく、シェルも黄変してきています。
ただ、それでも十分綺麗です。クリスタルレジンとは
比べ物にならないくらい、黄変の度合いも小さいです。

ネットワークもバッチリ把握しましたw これもネットで必死に探せば
情報が出てくると思います。どうしても知りたい方はメールで(ry

・Heir Audio 8.A


これはHeir Audioの8.Aなんですが、シェルの修理を1964Earsに
依頼したそうです。1964Earsのシェルは本当に綺麗ですね。
キズ一つありません。これはおそらくコーティングしてると思われます。
そして、カナル部分がソフトな素材で出来ています。境目も綺麗で、
まるで同一の素材で出来てるよう。造形力はんぱない・・・。


男らしくネットワーク丸出しですがw、実はこの裏にチップ抵抗が隠れてます。
高域はTWFK*3で、2機のTWFKが中域、1機が高域だと思われます。
型番に注目。これはKnowlesのページに記載のない型番なので、
特注と思われます。FKにベントがあるのでTWFKであることは確かだと思うのですが。
しかし型番もスクラッチしない潔さ!w

・Prophonic 2XS


もともとはシリコンシェルだったらしいのですが、断線修理のため
須山さんでハードシェルに変えたそうです。低域はBK、型番からして特注?
ツイーターはEDかと思いますが、これも特注の可能性がありますね。
ネットワークは、EDにコンデンサを挟んだだけのシンプルなものでした。



ヘッドホン祭りにて、「音場の広さなんてこんなもんだよ!」と
この手の形を、鼻の前に縦にかざして表現してくれた方がいたんですが、
言い当て妙。音場を手の仕草で表すという新しい表現・・・。
能率も高く、ステージユーズを前提に設計してるようですね。

・FitEar 萌音(Monet)


左が萌音のシェル、右が2XSのシェル。素人が言うのもおこがましいですがw、
シェルの出来栄えが格段にレベルアップしてます。


BAドライバは樹脂の中にドボン。この造型をする勇気は僕にはありませんw 
とにかく機械的強度を、という思想が伺えます。さすが業務用IEMメーカーですね。
ドライバはCI*2、ED、2389てところでしょうか。2389はなんとフィルタレスで
使われています。EDには赤フィルタが挟まってたので、EDを中域にということみたい。
CIには黄色フィルタ。
台湾の学生の方がメールをくれたのですが、その方が同じ様な
組み合わせで作ろうとしてましたw 彼は2389ではなくWBFKを使うそうですが。

萌音なんですが、いろいろアホな妄想が膨らんでます。それが形になったときに
詳しくやろうと思います。

さて、皆様のご好意で実現したIEMお泊り会。本日返送ということになりました。
お貸しいただいたオーナー様、本当に有難うございました。
何らかの形でお返しを、と思っておりますので今後ともよろしくお願いします。

次は周波数特性を上げていこうと思います。




2012年11月17日土曜日

IEMお泊り会:nTaQさん編

言うだけならタダだろう』のnTaQさんから、IEMを三つお貸しいただきました。
twitter上でUE10proとUM Mageの話題で盛り上がりまして、
「比較用に貸しましょうか?」というありがたいオファーをくださいました。


お借りしたのは、次の三つ。

・JH Audio : JH10pro*3


・Unique Melody : Mage


・Unique Melody : Aero


もともとは、僕の「TF10proとUE10proは同じもの!(キリッ」
という無知を晒した恥ずかしいツイートをnTaQさんが
「ディスコンになったUE10proはカスタムIEMの事ですよ」と修正してくれたのが発端。
この後紹介するUE10pro(カスタムIEM、みっきーさんからお借り中)の比較用として
JH10pro*3を貸してくださいました。

そこから話は発展し、84さんMageとの比較用としてMageを、
CI*2がUE10proと共通ということでAeroを貸していただけることに。
本当にありがたいです。

詳しい音質レビューなどはお貸しいただいたブログ主様に任せるとして、
当ブログではごく一部得な造型、製作関係のレビューを載せますw
周波数特性は後ほどまとめて挙げるので、今回は外観だけを。



まず驚いたのが、CI22955らしきものにベントが!上のCIはノーマルなんですが、
下のCIは特注っぽいです。で、この特注CIには、なんとポートに
黄色いフィルタ見たいなのが挟まってます。最初はごみかと思ったんですが・・・w
ツイーターはこれまた特注のED。半田タップが3つなのでEDだと思われます。
ナンバリングも特殊で、EDが60345、CIが60344となってます。


JHは音響抵抗の使い方も特殊で、CIのほうには緑フィルタと白フィルタが
重ねて使われてます。コレだと抵抗値がいくらになるんでしょう。
単純に足し算でいいのかな・・・今度実験で確かめてみましょう。


光に当てると細かなキズが見えてくるのですが、かなり細かいキズが
規則正しく並んでいるのが見えます。
これはリューターで研磨していったキズが消えずに残ったものだと
思われます。UMや1964Earsは最終的にコーティングでキズを消してるみたいですが、
リューターで磨き上げるJHの根性に感服です。磨き楽しいよねw


さて、個人的におなじみMage。やはりコイツだけ音導管の造型が特殊です。
84さんのMageと聞こえ方が違うのか?Mageはまた今度詳しくやりますw
ところで、Mageのシェル内が曇っています。思い当たるのが瞬間接着剤の白化
くらいしかないんですが、他になにかありますかねぇ・・・
あ、ヤフオクでMageユニバーサルが出てたんですが、お金ないので泣く泣くスルー。
eイヤで聴いた視聴機は、カスタムMageとは全然印象が違いました。

そしてUM Aero 。今回ひそかに期待を寄せていた機種です。


おなじみのED29689 。ウーファーもCI22955のパラです。
こちらのCIにはベント等はありません。オーソドックスな構成で一安心。(何が


バッチリ抵抗やらコンデンサなどの数値・容量を把握しましたが、
さすがに大公開は良心の呵責が・・・w ネットで必死になって探せば
情報が出てくると思います。画像からみて分かるように、一番下のパターンが
カットされてますね。これはMageとAeroのネットワーク基板が共通だからで、
ネットワーク自体もこのコンデンサの有無以外は全て共通です。これがヒント。


カナル部分の造作も至ってオーソドックス。よく見ると、
シェル部分とカナル部分の色身が違いますね。ツイーターの音導孔の処理が
どうやってるのか結構謎なんですが、この色違いにヒントがありそう?
音は、結構面白いことが判明しました。f特測定編で詳しく紹介します。

次の記事は、翌日お越しいただいたみっきーさんのIEMの紹介ですw

2012年11月15日木曜日

相互リンク・『impracticable theory 机上の空論』様

みっきーさんのブログ、『impracticable theory 机上の空論』と相互リンクさせてもらいました。

Heir Audio 8.Aをはじめ、今個人的に熱中してるw、UM Mageなどの
詳細かつ丁寧なレビューが満載です。特に、カナル部分にくらべて
あまり話題にならない、ヘリクスロックの須山さんとUMの比較が面白いです。
ヘリクスロック部が合っていないと、フィット具合が変わってくるので、
リフィット等を考えている方は、記事を参考に各メーカーに指示をされてはどうでしょうか。

みっきーさんにはたくさんのIEMをお貸しいただいたので、後日その話題も
ブログにて報告しますw

2012年11月10日土曜日

6Drivers IEM / 1964-V6 Imagine 完成編

1964EarsのHPに乗ってた1964-V6の写真↓


写真からTWFKと33A007*2とドライバ構成を想像したのですが・・・
祭りで確認したところ、どうも TWFK + DTEC + 33A007 のようです。
DTECと33A007の見分けは、半田パッドを見れば分かります。半田パッドに
並列接続用の緑色のエナメル線が入っていればDTEC。
ツイッター上で視聴機のネットワークを撮影した写真を頂きまして、
本家の内部ネットワークも判明しています。知りたい方はメールなりDMをくださいw

ということで全く別物の構成だった1964-V6 Imagine ですが、
DTECの手持ちもないので写真の構成で作っていくことにします。


33A007をデュアルで使う構成は、今年の6月くらいに作った6ドラIEM以来です。
これに使った33A007はUE10proのジャンクから取り出したものだったんですが、
微妙にポートロケーションが違います。束ねたときにポートが近いので
上の写真のように一つのチューブに入れられたんですが、グループバイで
購入した33A007は束ねたときにポート同士の距離が少し大きいのです。


そこで、今回は音導チューブをそれぞれ独立させました。右の写真のように
イラックスチューブ(内径1mm)を使って一つの音導チューブにまとめる方法も
有るのですが、接着剤などがチューブ内に侵入しないように
気をつける必要があるので、結構めんどくさいです。


シェルにあける音導孔は3つ。2.3mmのイラックスチューブに
サイズをあわせています。先月の記事では
金属管を使うと書きましたが、今回はパスしました。
さすがに金属管三本は通せないw


TWFKはグリーンハウスホンから取り出したものですが、
付いてたコンデンサはそのまま流用してます。この実装はすごいですねw
33A007は各ユニットを並列接続で使用。青と赤がHotです。


ドライバに結線したmogami2706は、収縮チューブでまとめておきます。
自作PCのケース内配線みたいw こうしておいたほうが見栄えがいい?
ネットワークは当初、TWFKと33A007それぞれのドライバにネットワークを設けた
4Wayという凝ったものだったんですが、肝心の音が物足りなかったので、
結局33A007スルー、TWFKも元から付いてたコンデンサのみという
構成にしました。これはネットワークといえるのか?w


貼り付けの刑(ry 今回もダイヤモンドカットに仕上げていこうと思います。
フェイスプレートの素材はデブコンET。もっと手軽な方法は無いものか。


ガイドらしきものを貼ります。これの通りに削るわけでは無いんですが・・・
どういう風に面を構成すればいいのかが分からないんで、
その場の思いつきで削っていきますw


こんな感じで、なんちゃってエメラルド。デブコンの透明度は優秀。
しかし、これすごく時間がかかるので、もうダイヤモンドカットは
やりませんw


周波数特性。この雑記帳にある周波数特性は雰囲気ものだということが
判明したので、参考程度におねがいしますw

さて、現在84さんのMageと格闘しています。ネットワーク調整が難しい。
どうもCIとTWFKとの間の受け渡しが上手くいかない。変なディップが出てきちゃうんですよね・・・。
Mageのネットワークではツイッター上でみなさんから大変参考になる情報を
いただきました。有難うございます。
ネットワーク設計の引き出しが広がったので、いろいろ試して生きたいです。