2013年3月23日土曜日

夏コミ同人誌打ち合わせ@東大

突然ですが、夏コミ申し込みしてました。


自作カスタムを1から作るノウハウ本の予定です。
ディスコンになったあのIEMを実際に作ってみる工程を載せるかも。
代理店通してしか買えないあのIEMを作ってみたり。
まだコンセプトの段階ですが、楽しそうな本になりそうです。
相変わらずどこに需要があるのかわからん情報ですがw

さて、同人誌だそうかなぁ~とつぶやいたところ、
協力してくれる方が表れました。Soinonグループバイに参加されたそうで、
打ち合わせを申し込んだのですが、場所はあの東大でやる事に。
なんと工学部の学生さんだったのです。

これは頭がよくなるチャンス、ということで東大本郷キャンパスで打ち合わせを
お願いしました。人生初の東大。楽しみです。
以下、IEM要素は皆無なのでご了承くださいw 


有名な赤門。これは正門ではないみたいですね。
他に鉄門なる門もありました。


ちなみに、近くに赤門っぽい門もありましたが、メガネを売ってるようです。


行ったことない人でも一度は見たことあるあの講堂。
しかし写真ヘタw ふだん手元しか写してないので撮り方よくわからんのです。
それにしても、キャンパスが広い!都心の大学でコレだけ広いキャンパスは
他にないでしょう。多摩地区に行けばありますが・・・。
とりあえずは工学部棟のあたりを案内してもらいました。


構内にローソン。いいなぁ。他にスタバやサブウェイがありました。
売上すごそう。正門前のファミマがライバルか。


そんな事言われてもどうすれば・・・。
写真見返してて気付いたんですが、建物が素晴らしかったりして、
つい見とれて取り忘れてました。


工学部棟の近くには横からぶつけられたと思われる車が。いいね。

本郷キャンパスも、弥生キャンパス、浅野キャンパス、に分かれるみたいで
農学部のある弥生キャンパスの方へ案内してもらいました。


コレだけ見せられても大学構内とは思えませんよね。農学部のビニルハウスみたいです。
取れた野菜は近くのカフェ的なところで振舞われるとか。おしゃれな建物でした。
獣医関係も農学部に分類されるらしいです。農学部棟のあたりを散歩すると
たまに犬の悲鳴が・・・という話を聞きましたw
たぶん治療が奏功して今は元気なはずです。


ぶらぶら歩いているとお墓がw 
ちなみに皆、没年からして天寿を全うしてるっぽいので、そういうことはありません。


再び工学部棟付近に。
もう桜が咲いてますね。構内にはイチョウの木が多く、桜の木は控えめでした。
イチョウの木は東大の校章にも使われてるみたいです。



さて、本郷三丁目よりの反対側のキャンパスには文科系学部の講義棟が。
三四郎池は工事中でした。


この日は丁度、後期試験の合格発表のようでした。
後期で受かるガッツはすごいですね。おめでとう。
念のため番号を確認しましたが、僕の番号はありませんでした。
たぶん22955番とかだと思うのですが・・・29689番も無かったです。

さて、赤門のほかに鉄門なる門もあるということが判明したのですが、
近くには理3=医学部棟があることから、
「鉄門=医学部」
を表すそうです。つまりは分かりやすく天才の集団ですねw


医学部棟はそんな鉄門を意識してかメタリックな風合い。
鉄門カフェで鉄門カレー(¥330。安い!)をだべようとしたのですが、
なぜかテーブルが無いのであきらめました。
愚か者には見えないテーブルだった可能性が微レ存・・・


そこで13階のレストランで昼食をとりました。もの凄い景色が良く、
夜はお酒を出すみたいでした。医学部生はここでデートするんだろうか。

ふたたび工学部棟方面へ。


新しい目の建物も多かったです。ここは貸し会議室もあるそうなので、
自作カスタムIEMオフ in 東大 もありえるかも?w
もっとカッコいい建物も有ったのですが、写真取り忘れ。


売店では学生が開発したお土産的なものが売ってたのですが、
ディスプレイのレゴ赤門が可愛かった。


お前東大生じゃないな!?


最終的に、スタバ横の工学部11号館で打ち合わせをしました。
いろんなアイディアや情報の交換ができて、とても有意義な時間でした。

数時間打ち合わせた後に解散。ご案内してくださった
K5さん、本当にありがとうございました。

学生を卒業すると、やはり学生時代に戻りたくなるものですねw
ちょっとしんみりした気持ちで家路に着きましたが、前に進まなくてはいけませんね。
今後ともよろしくお願いします。





2013年3月20日水曜日

UE7proプロト作成 その1「位相編」

興味が出てきたとこの前書いたUE7pro、実は造ってました。


久々のアートワーク。今回は記事が2部構成になってますが、
後編ではアートワークについて色々まとめてみます。



色々画像を集めてみました。どうやら、コンデンサのほかにチップ抵抗が
使われている模様。下の写真で数値が分かりました。
数値的に抵抗が2015*2に、コンデンサが2389に、という
ネットワークのようです。値もごくごくオーソドックスなもの。

ドライバ構成ですが、ウーファーが2015だったものが後にCI22955に変わったみたいです。
おそらくUE10proディスコンのタイミングじゃないか?と予想しますが・・・
また、こいつのツイーターが2389ではなくED29689だったとするブログもあるようですw
もう何がなんだか。集めた写真では圧倒的に2389+2015という構成が多かったので、
今回は2389+2015を、「UE7proプロト」として作ろうと思います。


いつの間にか増えていたUE-Lowこと2015.
右上が読みにくいですが、UEのロゴがレーザー刻印で入っています。
おそらくこれが初期のロットで、その後は味気ない文字だけの
マーキングになってしまいました。ちなみにUE-Highこと2389も同様。
・・・誰向けの情報なんだこれはw


UE Super fi.5pro が2015+2389という構成なんですが、このUE7proはそれに2015を
1個追加した構成です。Extreme wave の説明を見ると、低域で+6dbの歪み向上が、とあります。
ドライバを並列にすると音圧が+6dbになるのですが、この説明が並列のことを言ってるのかは
不明です。ただこの数値を態々出すのは並列だから?とりあえず並列で造ってみました。


ところが、コイツの音があまり気に入りませんでした。
とにかく低域が厚い。厚すぎてギターがベースに聴こえてくるほどw
UE7proはベーシストやドラマー向けらしく低域の強いモデルだということは
確かなんですが、いくらなんでもコレは・・・


周波数特性を測ってみましたが、2K付近に大きなディップが。コイツが原因そうです。
ちなみに、下が2015のマッチングを調べたもの。データシートと見比べると、
僕の測った周波数特性は1KHzだけ右にズレてそうです。
なので、実際は1KHz付近に大きなディップがあるんでしょう。

Heir Audio 4.A
Mage-K ver.1

こういうディップは以前も目にしたことがあります。上が Heir Audio 4.Aで、下がMage-K Ver.1
僕がDTECを使わない理由は、高いという理由のほかにこのディップがどうやっても
解消できなかったからなのです。メーカー製のIEMはどうかと思いましたが、
4.AのDTEC+TWFKという構成でもディップが出てます。
このディップはネットワークを弄っても消えません。どうしたものか。

ディップの原因は位相ズレなんじゃないかと思い、次の2パターンを試してみました。


・2015*2の音導チューブを長くする。

音導チューブの長さで、ピークの現れる周波数を多少前後させることが出来ます。
今回は長くして、ウーファーをピークを低域側にずらしてみることに。


音導チューブを長くすれば中域が持ち上がり、多少ディップが解消されました。
ただまだディップとしてあらわれてます。谷に落ち込んでく形が気持ち悪い。
もっと長くすればディップが埋まるのかもしれませんが、30mmを超えると
たぶんシェルから飛び出しちゃいますw なので別の方法を。


・2015*2を逆相で接続する。

位相は今勉強中で、また計測する装置がないので勘でやるしかないのですが、
ディップのあたりで位相がかち合って相殺されてるのかもと思い、
2015の方を逆相にしてみました。


おお!ディップが埋まりました。てか埋まりすぎw
チューブの長さを通常に戻して・・・


最終的に20mmくらいで落ち着きました。マッチングもジャンク取りした割にはなかなか。
しかしコレの理屈、全く分かりません。コンデンサを通すと位相が90度ずれるらしく、
つまり2389が90度ずれた状態です。2015*2を正相にしようが逆相にしようが
正負の差こそあれ、同じだけ位相がずれるはずです。
なぜ逆相にしたらディップが埋まったのか。どなたか教えて(ry

で、実際聴いた見た感じはどうか。暑苦しかった低域もまとまりが出て、
何しろギターの音がきちんと聞こえるようになりました。
どちらかといえば、UE10proの低域を少し増やした感じ。
高域の煌びやか感はUE10proに比べると控えめ。同じドライバなのに不思議・・・。


樹脂で固めた後だったので、かなり難儀しましたが何とか逆相化。
フェイスプレートをパカッとやったのでヒーホーくんは消えてしまいました。
アートワークが決まらなくてIEMにフタが出来ない・・・という自作IEM勢のあるある。
取り合えず適当に塞いでマスキングテープで保護しといたら?w


次の記事ではアートワークについていろいろやってみましょう。

2013年3月15日金曜日

UE10pro for LxRen ・・・製作失敗

自作IEM勢のラスボスとして(一部に)知られるLxRen氏


左から、デブコンET、UVレジン、UVレジンその2、インプレ。
インプレの小ささですが、nTaQさんのインプレとの比較。
大体の人のIEMシェル内に収まるくらいの小ささ。

IEMメーカーでも製作を断られることもあるらしく、
1964EarsでV3を作られたのですが、CI*2+2389という構成が
P38AM+2389という構成に変えられていました。

ここは何とかCI*2で造りたいところ。何を造るか相談した結果、
ちょうどCIを2機積んでる、UE10proを造る事にしました。


今回は2389ではなくUE-Highを使うので、正真正銘同じ構成です。


シェルをくり抜き。透明シェルを頼まれたので、UVレジンで造ります。
369樹脂はちょっと黄色身が目立ちますからね。
しかし、CI*2がなかなか入らない!薄く薄くしてたら最終的に1.0mm厚くらいになりました。
最も薄い箇所は0.2mmを切るくらい。


CI*2は多少ずらさないとシェル内に収まりません。並列に接続して・・・


タップ部にちょこんとネットワーク基盤を乗せます。基盤は秋月で売られている
SMD基盤。vorbiserさんに教えてもらいました。ぎゅっと出来ていい感じ。


音導チューブも、普段使ってるWestoneのチューブでは収まりません。
内径1.0mmのイラックスチューブをそれぞれのスパウトにはめて、
熱収縮チューブでまとめます。


フィルタは内径2.0mmのイラックスを拡げて、その中に突っ込みます。
フィルタは筒型の金属筐体に納まっているんですが、その筐体に
外径1.7mmのイラックスを突っ込みます。熱収縮をかぶせて密閉。
こちらはUE-Highのスパウトにはめます。


シェル内に遊びが無いため、あらかじめユニットにしてシェル内に入れます。


ギリギリ。ちょっとシェルに亀裂が入りましたが、最終的に内部に
樹脂を充填するので大丈夫です。
CI*2の音導チューブは、みっきーさんの8.A・1964リシェルみたいに
90度ちかく曲がってます。
しかし、シェルに入れてから、基盤の配線が断線してないか気になってきました。
一旦出して確認しないと・・・


パキっ


あっ




やっちまいました。今日はもう寝ます。

2013年3月9日土曜日

SE530分解とドライバ解析

ツイッターのフォロワの方から、SE530を譲りましょうか?とご提案が。
ブログのネタにすれば言い値で結構です、との事だったんですが
せっかくなのでフォロワさんのカスタムIEMにすることにしました。


カナブン、と称される筐体。僕は割りと好きです。SE535よりも
耳への収まりがいい。丸っこくて痛くないし。
このSE530、フォロワさんのお嬢さんが口に含んだらしくw、
右側からの音が弱いとのこと。


周波数特性を見るとウーファーが死んでいると思われます。
殻割りしてみましょう。


殻割りするときは、上と下の継ぎ目にカッターを入れていきますが、
ステム側から入れていくと割りと簡単に「パキ」っと接着剤が
剥がれていきます。

ただし、結構力を入れるので、鋭利な刃物を扱う際は注意してください。
刃物で手を切るときは、

1.刃先の延長に指や手がある
2.切る対象が極端に固いか柔らかい、もしくは滑りやすい

のいずれかのときだと思っていますが、この作業は二つの条件を満たしやすいですw
十分に慎重に。30分くらいかけて一つを殻割りするくらいの気持ちで。


さてパカっと割れました。久々でしたが綺麗に割れました。
筐体とドライバはスポンジみたいなもので接着されてます。
100均とかで打ってるスポンジ状の両面テープで代用可能?
ユニバーサル自作派の人にはヒントになるかも。

さて、今回はドライバごとの周波数特性を測りたいので、
フレキシブル基盤を剥がしてみます。


基盤のホールに付いたはんだを、こて先でチョイチョイ、とやって
あらかた取り除いたあと、再びホールにこて先をあてて、
カッターナイフ等で持ち上げて剥がしていきます。
コンデンサは2.2uF、抵抗は5.1Ωみたいです。

決して力ずくで持ち上げてはいけません。半田タップが剥がれます。
また、ハンダ吸い取り線を使ってもダメです。
あれを使う時はこて先を400度以上にしますが、こて先の熱で
やはり半田タップの接着剤がやられて剥がれます。



仮に半田タップが剥がれた時は、スズめっき線などをかぎ状に曲げて、
ホールから飛び出てるリード線に引っ掛けて半田付けします。
このままでは強度的に不安なので、半田付け後、エポキシ接着剤で
コーティングします。


カメの親子みたいなユニット。それぞれの形から、
ツイーターは2300系、ウーファーは3300系と推測されます。


まずはツイーターの比較。2323と予想してたんですが、
2323はデータシート上では2389と全く同じスペックで、センタータップの有無が
違いでしかありません。なので、赤と青のグラフがぴったり重なるかと思ったんですが、
これだと微妙ですねw やはりこれも特注なんでしょうか。

北杜うましさんから正常なSE530ウーファーを譲ってもらったので、こちらも測定。




面白かったのがウーファー。手持ちの3300系と比較してみたんですが、
特徴的なのは1kHz以降。綺麗にハイカットされてます。
TF10pro(ユニバーサルの10pro)の3300には、2354のように
ベントが開いています。このベントは高域のピークは変えず低域を持ち上げる
という効果がありそうです。
SE530のウーファーには、筐体側面に1.5mmくらいの割と大きい穴が
開いてます。これも低域を持ち上げるものかと思ったのですが、
どうやらそうではなく、ハイカットに影響しているのかも?
ベントの道も奥深い・・・w


週間『SE530』創刊。創刊号はハウジングがついて(ry
壊れてしまったウーファーについては洗浄も考えたのですが、
ベント付きの物は色々難しそうなので調査中。Sonionにメール送ったけど返信なしw

このSE530については、アップグレード案も出てるので今後どうなるでしょう。
お楽しみに。